オトコ友達
あたしは担任の胸倉を掴む。
あいにく、あたしの身長は163センチ。
担任の身長は、
ざっと見て170センチもないだろう。
今まで大の男に喧嘩を売っていた
あたしにとって、こんなサイズヘでもない。
あたしはかつて、
喧嘩では負けたことのないような
非行少女だった。
でも、それは過去の話。
あたしは喧嘩というモノをやめた。
でも、たまにこうして
昔のあたしに様変わりしてしまうときがある。
「・・・一発殺る??」
笑いながらそう言うあたしに
担任はひーひー言って今にも泣きそう。
ここで泣かしてやるのも丁度いい。
あたしは拳を振り上げようとした。
しかし、その右手は空中でストップした。
止めたのはあたしの意思ではない。
こんな担任、本気でヤってやろう・・・
そう思っていたときの出来事。