オトコ友達






「そーいやー言ってなかったよな??」




「な、何が??」




「じゃあ、改めて・・・」




事の成り行きが理解不能。

改めてって・・・何が??




「ナミ・・・好きだ、俺と付き合ってください」





真剣な顔で何を言い出すかと思えば、

正式な告白ですか・・・。

うれしいけど・・・なんか恥ずかしい。





「・・・・・・・」





「・・・返事は?? なしなわけ??」





「っ!!」





「無回答、ノーだったら俺、泣くよ??」




それを聞いて、

あたしは黙っていられなくなった。

・・・また無視されるようになったら困るもん。





「・・・あたしも、好、きです」




「ん、知ってる。 
 俺が聞きたいのはその後なんだけど」




「っ!!!・・・・・」




「ほら、早くっ」





「つ、付き合ってくださ、い・・・」






その言葉の最後と一緒に

あたしの目から涙がこぼれた。





「お前、かわいすぎ・・・」





そう言って、細くてきれいな指で

あたしの涙をぬぐってくれた。








< 62 / 64 >

この作品をシェア

pagetop