オトコ友達
「はーい。 ストップ」
あたしの右手を止めたのは、
手だった。
その手の主があたしにストップをかけた。
「女の子が暴力なんてよくないよ??」
ちょっとふざけた雰囲気の
その声は男のものだった。
それも、あたしのよく知っている声。
・・・さっきあたしに伝言を伝えた声。
「・・・海斗・・・何でいんのよ」
あたしは担任の胸倉を離して言った。
一気にヤる気持ちが失せる。
その瞬間、担任は猛ダッシュで逃げていった。
・・・・・ダサ。
「ナミ、担任を殴ったらヤバイだろ??」
確かに、退学とまではいかなくても
────いや、あたしだったら
退学になるかもしれないけど、
停学ぐらいはくらうだろう。
でも、そんなのあたしには関係ない。