ミッドナイト・ブルー

払うとゲートを、一度出ると直ぐにもう一度九州道に乗る。
そして、博多方面に向かい、直方ＳＡに車を乗り入れエンジンを掛けたまま、トイレとスナックに行きうどんを食べ、車に戻った。
車の中で煙草を吸って、ボゥッとして居ると夜が白々と明けて来た。
俺は、この時間の空が好きだと言うよりこの時間の空の色が好きなので有る、深い深いブルーがグラデーションになっているこの時間、が良い等と考えていると、いつの間にか眠りに付いていた。


それから目が覚めたのは４時間立っていた余程疲れていたのか良く寝ていたようだ。
一度車から下りると、固まった筋肉をほぐす様にストレッチをして又乗り込み、車を博多に向けて走らせた。
博多のビジネスホテルにチェックインすると、一度部屋に入りシャワーを浴びると着替えて、おみあげを買う為に街に出た。
愛美の所と店長と自分に買い戻ろうとしたら、デバートが在るので、そこに暇潰しのつもりで入った。
見て回るうちに、今回の記念なる物は、ないかと探していた。
そこで、俺は昔からほしいと、考えていたブレスレットを見て廻った。
気に入った物を、手に入れ何気なしに、見ているとデザインが全く同じの、女性用のブレスレットが有ったので買ってしまった。
あとは、プラプラしながらホテルにもどり携帯から店長に電話を掛けた。
「店長、俺です」
「あんちゃんか、どうだったどの位掛かった」
「え〜と、8時間47分でした。平凡な記録に成っちゃいました。」
「そうか、でもなかなかのタイムなんじゃないか良く判らないけど、タイムを出す為の走りじゃないだろう心残りな、走りをするなよ。今何処にいるんだ。」
「今ですか、博多ですそれは判っていますと言うかその積もりで走りました、ただもっとなにか見えてくる物が有るのかと思っていたから多分これから先少しずつ変わっていくんだろうと思います」
「あんちゃん、そうだよそんなに、急に物事が代わるわけでは無い自分の中で少しずつ変わって行く物なのさ、所で何でそんな所まで行ってるんだ」
「途中でも、良かったんだけど、お土産を買いに来たんですよははは」
「ははははじゃないだろう、明日帰って来るんだろ気をつけろよ」
「判ってますよ、安全に帰りますよ、帰ったら直ぐに行きますよ」
「おう、待っているからなじゃあ」
「じゃあ、失礼します」