ミッドナイト・ブルー
翌日、俺は愛美と二人で家を出た。
どの位の、入院になるのか未だ判らないから、鍵を愛美に一本渡した。
愛美は、
「これからの事も有るから預かっていてくれ」
「変な事言わないでね、」
「愛美、今まで、鍵挙げなくてごめんねだから」と言って、ギュッと抱き寄せた、暫くそのままいて、頭を軽くポンポンと叩いて腕を緩めた。
「ほら、遅くなっちゃうよ」と歩き出した。
2時少し前に、受付に行き、
「先日、入院の予約した山下ですが」と、言うと
「お待ち下さい直ぐに案内しますから」本当に直ぐに、案内され病室に入った。
愛美は、かいがいしく身の回りの事を見てくれた。
それを見ていた看護士が、愛美に
「妹さんですか」と聞くと、
「違います。未だ籍は入っていませんが妻です」と、胸を張って言うと
「そうでしたか、失礼しましたお若いのでつい間違えました」と、看護士が頭を下げた。
それを見て笑顔で、
「良く、間違えられるんですよ。慣れてますから、それより看護士さん主人結構甘えん坊なので、甘やかさないで下さいね」
と、言うから、
「俺の、どこが甘えん坊何だよ」と、言い返すと
「この通り、ですから宜しくお願いします」と、看護士に挨拶をした。
看護士は笑いながら同室の人達に、
「新しく来られました山下さんです」と声をかけた。
愛美が
「山下です、ご迷惑をおかけするかも知れませんが宜しくお願いします」
と、笑顔で言うその後ろで、
「山下です宜しく」と、頭を下げた。
その後愛美は俺と一緒に先生から、検査の事を聞いて病室に戻ると、
「ほらみなさい、先生に煙草を止めなさいって言われたでしょう、どうせだから止めちゃえば」と、言うが
「済まん長い事吸って来たんだから直ぐには、無理だよ、減らすとこから始めていくよ。それで良いかな」
「それじゃあ、約束して二ヶ月で止めてみなさんも証人になって下さいね」
「はははは、山下さんの奥さんって面白い人だね
大体俺達そんなに居ないですよ。それに山下さん検査でしょうそれなら一週間長くても二週間でしょうでも証人になりますよ、遅れましたが俺、北村です。スキーで靭帯切って入院です。」
「有り難う、北村さん宜しくお願いします、スキーでですか大変でしたね」
「イエイエ好きな事して怪我してりゃしょうがないですよ、うちのに言わ
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