ミッドナイト・ブルー
せればボロカスですよ。
それにしても、若いですね奥さん幾つですか」
「北村さん、病院でナンパですか、うちの奴は18ですよ」
「えっ、じゅうはち、山下さんそれって犯罪じゃないの、いや間違えた反則ですよ」と、笑って言うと愛美が、
「この病院に喫茶店無いんですか。」
「有りますよ六階です吉田といいます宜しく」
と反対側のベットから声が掛かった。
「有り難うございます。吉田さんそうですか六階ですね」等と話しながら5時過ぎ迄一緒に居てくれた。
俺は、それだけでも物凄く助かった気がし感謝していた。
帰り際、愛美は俺に、
「これから、毎日来るから、安心して一人寝は、辛いだろうけど我慢してね」と言って行った
その後、部屋の人達が愛美の事を聞いて来たりして、一日目は終わって行った。
翌日より、本格的検査が始まった。
点滴も始まり俺は愛美に「何だか、本当に病気になっちゃったようだね」と、言うと、笑いながら 「似合わないよ、あんたはこんな所で寝せてるとロクな事しない何て言われそうだね。そんな事しないでよ」
「誰を相手にするんだよ、そんな暇ないんじゃないかな」
「それじゃあ、暇さえ有ればするの、全くあんたは、北村さん、吉田さんこの人見張っていてくださいね、悪い事したらぶっ飛ばすから」と笑いながら言うと、
北村さんが、
「この病院は、良いナースが揃ってるから、気を付けた方が良いよ奥さん、俺も監視しておくから」
「宜しくね」と、可愛く言うと
「大丈夫、奥さんに勝てる位のは、いませんから安心して」と、言うと
「あらそんな事無いでしょう、お口が上手です事」
と過ごしていた。
それから、四日後迄そんな感じで、過ごす事が出来た。
しかし、その日は違っていた。
愛美は毎日同じ時間に、来ていたのに、この日は昼過ぎまで来なかった。
実は、愛美は病院に普通に来ていた。
ナースセンターの前を通りかかった時、看護士に呼び止められた。
「竹下さんの、奥さん先生がお話しが有るそうです、こちらのお部屋にいらして戴けますか」
「何でしょうか、私で判ることですか」と、看護士聞いても答えずに、先生が、来るのを待っていた。凄く永い時間に思えた。
しかし時はいずれ流れ去っていくもの、この場所を逃げ出しても、いずれ逃げ出したものに、
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