ミッドナイト・ブルー

フィフス

「ケン、何怒ってるの、信じられない、身体に悪いから、ねっ戻ろう。」
「何が信じられないだよ、ざけてんじゃねぇよ。何にも、愛美に聞かなくても、医者に聞けば良い事だから、」
「そんな言い方しないでよ、私だって一生懸命やっているでしょう。ケンだけが苦しい訳じゃ無いんだよ、」
「だから、今すぐ帰ろうかと、自分がなんの病気なの知らないで戦えないから」と、言うとシャワーの在る小屋の、ブレーカーを、落としタンクのコックを閉め車に繋いだ上下水道、電源を抜き準備を進めた。
その頃着替えを済ませた愛美がソファーに座っていた。
キャンプ場の電源ブレーカーを切って全てを終わらせた時また、咳が襲って来た。
クルマ迄かなり離れている『チクショウ、苦しい駄目か、無理だな』と思いながら身体が動かなくなって来た。そこで意識が途切れてしまった。その時愛美は悩んでいた、
『ケンが、戦う気力を出して、治療してもらうにはどうしても、向き合ってもらわないと出来ないでも、本当の事を伝えて後込みしてしまわないかな。でも何と無く感ずいて来ているようだから、今なら大丈夫かな、もう駄目だよ隠す事出来ないから話そう』と、心に決めソファーから立ち上がりクルマから外に出た。
誰も居ない、『あれ、どうしてケンは』と、思いながら、小屋の方に見に来たけど居ない。
『ケンが、怒って歩いて帰ったのかな、そんな事しないだろうし』と、考えながら仕方が無いので、クルマに戻って待つことにする、空はドヨンとしていていつ降り出すかわからない状態で、かなり外気温度が下がって来ていた。それから30分過ぎていた      『どうしたんだろう未だ帰ってこないし、雪が降って来たのに、堪らなくなり、もう一度探しにいく。
暫く探し回った。それでも見つからない、寒い
愛美は、携帯を取り出しかけてみた。
「プルルル、プルルル、プルルル、プルルル、プルルル、」と呼び出し音が続いているのを、聞いている。
反対の耳になにか音が小さく聞こえた。
切ると、その音も切れた。
もう一度かけると、また聞こえて来た。
不思議に、思いその音がする方に歩いて行くと、そちらは、シャワー小屋と反対の倉庫のある方だった。
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