ミッドナイト・ブルー
15分後、俺はベットの上で震えていた。
愛美は、もう一度クルマから離れて、電源のブレーカーを上げに行きクルマに外部電源を、繋ぎ戻るとヒーターを入れた。
次に、くすりと水を持って、俺の所にやって来て飲ませ、自分の着ている物を全て脱ぎ、布団の中に入ってくると、俺を抱いて、温める始めた。
「ケン、寝ないで聞いて、大事な事を話すから」
「なんだよ、大事な話って、大体予想は付くけど」と、言うと、ポツリポツリと、話し出した。
「ケン、ごめんね。私聞いていたのね、私も不安だったしケンが、気力を無くすのが、1番怖かったから、だからってケンに同情して、あなたの所に来た訳じゃ無いの、それは信じて、ケン貴方の病気は『肺ガン』なの、オペをして治療しても三ヶ月だろうと言われたの、私は、納得出来るはず無いでしょう。
だから、言えなかったのケン、聴いてる。」
「うん、聴いてるけど何だか入ってこないんだよ。何でなんだろう。
なんだか、知らないけど笑えてくるよ。ははははは」
「ケン、笑わないでよ私悲しくなるでしょ」
「だって、そうだろ、どんなに頑張って見ても、どんなに辛い思いをしても、決められた日数しか生きられないんだろ、気力なんて湧いてこないよもう、笑うしか無いじゃないか我慢なんかもうしないなんの役もしない我慢なんてやってられない」と、言うと愛美が    「じゃあ、私の為にだけ生きてよ、私の選んだ人だから 一秒でも一分でも、永く生きて見せてよ私はケンと二人で一回でも多くのあの空を見たいからミッドナイトブルーを、見たいからお願い」
「勝手な事言うなよ、それは普通なら聞ける話しだけど、こうなると話しが変わってくるよ。愛美ここから帰ったら別れないといけない、お前は未だ若いから、直ぐに幸福にしてくれる男が見つかるさ、俺と居て良い事なんて無いぞ、それに、俺の事だから我が儘になるし多分、それに戦うのに疲れたらお前に、八つ当たりするかもそんな姿は見せたくないし、愛美が疲れて、ボロボロになるのを見たくないから、お互いを怨んだり憎んだりしないうちに、思い出にしよう、絶対その方がお前が望む幸福になれるよ、ごめんな、あんな約束したけど、守れんで自分の事ながら情けないわ」と、言うと愛美は、真っ直ぐに俺の目を見つめ。
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