ミッドナイト・ブルー

「マジですか、やっと終わりですか、身体動かすのも辛いですよ。このまま病気になるんじゃぁないかと思ったよ。」
「そうですか、かなり辛かった様ですね。良く我慢をしましたね」
「先生、今この怠さは取れるんですか」
「今、体力が落ちているから、食事も取れてないから余計にでしょう」
「それじゃぁ、体力が付いたら、退院して良いですか」
「えっ、そうですね、体力がついて、検査結果がよければ良いですよ」
「ウオー、やった愛美聞いたか、店長に電話を入れてこの間のクルマ借りれる様に、手配しておいて」
「また気が早いんだから、先生いつ頃検査します」
「そうですね、じゃぁ、十日後検査でその二日後に結果が出ますからそれでということで」
「えー、まだそんなにかかるの、仕方ないか、取り敢えずこれで予定が立つから、何だか気分が良くなって来たなぁ、愛美頼む売店でサンドイッチとトマトジュース買ってきて来れないかな」
「全く、困った人だ事判ったは、行ってきてあげる」と、担当医と部屋から出ていった。
外に出た愛美は、担当医に、
「本当に、良いんですか、退院して」
「そうですね、元気になれば良いと思います。ただし奥さんには薬を覚えて使い方を覚えてもらいます。それから、もしもの時の為に紹介書書いておきます、近くの大きな病院に持って行けば適切な処置をしてくれるでしょう」
「ありがとうございます」
「それより、奥さんがこれから大変ですよ。大丈夫ですか」
「私、今でも恐いんです。あの人が居なくなるなんて信じられないし信じたくないし、あの人が亡くなるなんて考えられないんです。だから今忘れられない位いっぱいの思い出を作って、置くことにしたの」
「そうですか、とにかく頑張ってくださいとしか言えないのが、悔しいです」
「先生、ありがとう」と、売店に頼まれた物を買いに向かった。

それから半月後、俺は病院を退院した。
その日と翌日を使って見舞いに来てくれた人や、仲間のところにお礼に向かい、会社には退職願いを届けた。
そして、俺のクルマは、キャンプから帰った翌日店長に頼んでクルマの好きな人に売ってもらいその代金に、俺の銀行に有る親が亡くなった時に相続した金から少し下ろし店長に渡しあのキャンピングカーを譲ってもらった。