ミッドナイト・ブルー
旦那さんの名前は、和也と言い三十五歳 都内から一ヶ月かけて走って来たようだ。
食事をしながら、話していると 律子さんが愛美に「奥さん、随分お若い様ですが」と、聞いてきたら愛美は
「つい先日18に、成ったばかりです。その後直ぐに籍入れました」
「ですよね、凄い若いなと思ったんですよ。肌が綺麗だし」
「そんな事無いですよ」
「いいえ、見ているだけで判りますよ」
「そんなに褒めると、まあ、一杯いかがですかぐらいしかでませんよ」と、言うとワイン瓶を持ち上げて奥さんのゴブレットに、注ぐと
「有り難う」と、言うとそのワインに、口を付けたが、旦那さんが心配だと立ち上がりテントに戻って行った。

それから、一週間俺達は此処に止まっていた。
旦那さんの和也は体調も良くなり
「もう、そろそろまた旅に出ようと考えています。ケンさん達はどうなさるんですか」と、聞いて来た。
俺は前の晩愛美に
「此処に、長居し過ぎたような気がするから明日にでも出発しないか」と、話していた事を伝えると、
「そうですか、私達はこの後、高速を使い東京に帰りますのが、いつ頃川崎に戻られますか大体の時期だけでも、教えてください」と言うので、
「俺達は別に何の予定も無いし気ままな旅ですから、いつ戻るかは決めていません、でもそろそろ一度帰ろうかと考えています、とりあえず一ヶ月後に、俺の携帯に電話してみてください。」と答えると        「どんな職業なんですか、そんなに人生に余裕の在る生き方の出来る人って」と、不思議そうな顔で聞くから      「自分の一番したいことを諦めれば、貴方達でも出来ますよ俺は普通のサラリーマンです」と、言うと、驚いた顔をしていた。         俺達は山口夫婦と別れ又旅に出た。
その日の内に俺達は本州に渡り一週間後四国に入ったそうして旅をしている間も潤子や店長や仲間達には良く電話をしていた。
四国に入って四日目体調が悪く、高知県庁近くのホテルに泊まっている。朝から起きる事が出来ない愛美も心配して部屋から出ずに看病している
俺の方も、これ以上具合が悪くなったら救急車を読んでもらうと、決めていた。
「ケン、大丈夫一回戻って病院に行こう」
「うん、そうしょうかでも、もう少し安定したら運転して戻れるんだけど」
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