ミッドナイト・ブルー

ロー

そんな事で、俺と愛美の付き合いが始まった。
それから、半年以上過ぎた頃から、愛美が気持ちが不安定に、なったときがあった。
それは付き合っている真一がいつまで経っても、結婚と言うことを切り出してこないために、生じた物で有ったようだ。
ある日、俺は夜中走りに行く為、いつもの様にカーショップに、来てオイルやタイヤの空気圧やラジエター水の点検を済ませ、煙草に火を付けた時だった。
携帯が、着信音を吐き出している。
着信番号を見たが覚えは無かった。
出ると、愛美が泣き声で、
「あんちゃん、話し相手になってお願い」と、言っている。
「彼はどうした。」と聞くと
「真一は、夜勤なの今出て行ったから、大至急来て」と、言う声には差し迫ったものは感じないが仕方なしに行くことにした。
彼女の家に行くと、もう出掛ける用意が出来ていて、直ぐに外に出て来た。
あっという間に車に乗り込み一言
「何処にても良いから走って」と、言ったキリ黙り込んだ。
俺は、
「なんなんだ、仕方の無い奴だなまた面倒な事になるのかな」と思いながら今晩、行く予定だった箱根に向け車を走らせた。
一般道は、無茶な走りはしない、事故りそうになったら他の人を巻き込まない、走るときは余計な事を考えないを自分のポリシーにしている。
愛美は助手席のセミバケットシートに座り三点式のシートベルトをしている。一般道をちんたら走り第三京浜に入ると直ぐにスピードあげた。
愛美は身長165Cm位髪の毛は染めているがストレートで肩位まで延ばしていて、体つきはスリムで細く長い足は特に目を引くそれを知っているのか、今日はデニムのミニスカートに生足にブーツ、上はオレンジカラーのトレーナーの上に、デニムのジャンパーを着ている。
スピードが180Kmを越えようとした時ずっと黙っていた愛美が
「あんちゃん、何か音楽かけて」と言うので何も言わず俺は峠を流している時かけているユーロビートをならした。第三京浜を抜け横浜新道に入り少しの間200kmで走っていたが料金所の手前でスピードを落しそれからまた流れに乗って走った。
やっと夜の戸張が下りて来る頃車は西湘バイパスに入る手前にいた。
俺は愛美に、
「腹が減った、飯食っていいかなそれに、こいつにも食わせないと後で駄々こねるから」と、言うと、
「良いよ、気にしないで」
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