星に願いを【完結】
「だからここで、バイバイする」
「えっ?!」
「私、大雅から卒業する」
「りs」
「大雅!」
俺の言葉を遮って大声を出す。
理沙の目からは涙が流れていた。
「私ね、大雅が大好きやねん。大好きすぎてどぉしたらいいか分からなかった。初めて美樹さんに会ったときから分かってた。大雅はずっとこの人を想い続けてたんやなって。私、きづいてたのにきづいてない振りしてた…」
俺も感情が押さえきれなくなって涙が出てきた。
「ごめんね…大雅しんどかったよね。ずっとずっとしんどかったよね。」
理沙は話すのを辞めてかばんから一枚の写真を取り出した。
見覚えのある写真…
「ごめんなさい。あの日、私が棚からはみ出てた教科書に当たって写真が出てきたの。この写真を見て胸が苦しくなった。それと同時に美樹さんを憎んだ。」
俺は手に力を入れた。
「美樹さんがあの日居なかったら大雅は思い出してなかったのにって。でもね、ずっとこの写真を見ているうちに気付いたの。大雅のこんな素敵な笑顔、作れるのは美樹さんしか居ないんやって。私じゃ作れないんやって。だから私は海斗に話を聞きに言った」