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み「大丈夫!?瞳!」



みみが揺さぶるとウチはやっと我に返った。



瞳「みみ…。あっ!沙紀は!?」




ウチが回りを見渡すと心配そうにこっちを見ている沙紀を見えた。




瞳「良かったぁ…」




ウチは安心した。




み「てか、瞳よくあの中で飛び込んだよね」



みみが感心したように言った。



瞳「えっ?」



ウチはきょとんとしながら聞くと沙紀が言った。



沙「瞳が来なかったらあたし…絶対アイツに喰われてた。瞳ありがとう」



面と向かって言われた。



み「そーだよ!凄かった」



宏「うん」



2人もそう言ったがウチは何もしていないと思っていたので



瞳「そ…そんな事ないよ。ウチ何がなんだか分からないまま沙紀を投げたんだし、もし2人があの化物を蹴飛ばさなかったらウチ死んでたよ。だから、お礼を言わなきゃいけないのはウチの方だよ」とだけ答えたがさっきの光景を思い出し寒気が襲ってきた。




み「そんな事ないよ。だって…ね?」



みみが宏之の方を見た。



宏「あぁ。もしあの時、瞳さんが走り出さなければ…俺らはきっと動けないままだったよ」



そう言われ少し照れた。素直に役に立てて嬉しい。




…でも…




ウチは今、誰もが1番気にしてるだろう質問をした。




瞳「アレは…なんだったの…?」




宏「分からない…でも」




み「普通じゃないよ。だって…首を…喰い千切るなんて…」



沙「うっ…」



沙紀が口元を押さえた。吐きそうなのだろう。…まぁ、普通の事だが。




宏「熊坂さん!しっかり…」



宏之が沙紀の背中を擦ってやってる。




すると



先「どうしたのー!?」




先生が走ってきた。
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