Virus
み「ハァ…裕大…触っちゃ…ダメ……」


裕「何、言ってんだよ!」

み「裕大……僕もう……」

傷口から体内にあいつの血が入った。


恐らくもうあのウィルスに感染しただろう。


裕「諦めないぞ!くそっ、血が…!近くに水道あるか!?」


涼「あそこ!」


裕大は僕を連れて水道まで、連れて言って水で洗った。


み「ハァ…ハァ…」


右腕が……なんの感覚もしない……。


淳「す…すみません!俺が…俺があの時、動いてなければ…!」


淳志が苦痛に顔を歪める。

み「アンタの……せいじゃないよ……。うっ!ゲホッ!ゲホッ!」


ピチャッ


血を吐き出す。


裕「涼ちゃん!消毒液ないか!?」


涼「あるよ!」


今度は、肩を消毒する。


み「裕大……」


裕「諦めねぇ」


み「裕大…!」


裕「絶対諦めねぇ―…」


み「裕大!」


ビクッ


裕大が、半分泣きながら僕を見た。
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