Virus
『天国』…があるかなんか知らない


そして、僕が天国に行けるかなんてもっと分からない

でも……


そう言ってみた。


み「裕大……」


裕「何……?」


み「…笑ってよ……。僕は裕大の……笑顔が大好きなんだから……あっ、あとコレ……」


動かない右腕を無理矢理動かして、2つ付けていた内の1つのネックレスを取った。


み「あげる……」


裕「コレ……」


み「僕が大事な宝物の1つ……もう1つは裕大から貰ったやつだから……僕が最期まで……つけてる…。だから、裕大……笑って……」


僕の最期のワガママを…きいてください…


裕「っ……」


裕大は一旦下を向いて、僕のネックレスを着けてから涙目で笑った。


み「…ありがと……」


僕もつられて笑った。


み「じゃあ……皆もう行って……?」


夕「みみ…!」


瞳「みみ!」


涼「みみちゃん!」


遊「堀北……いや、みみ…疑って…悪かった…」


淳「みみさん…」


み「生き残ってね……。行って……」


皆は、立って僕から離れてった。


それで、いいの……


すると


「みみ!」


裕大が戻ってきて「大好きだよ……本当大好き…」


そう言った。


み「!! ………うん……。僕も…凄く大好き……。ありがとう…」


それだけ言った。


自然に涙が流れた。


そして裕大も行った。


………ありがとう


僕は、ゆっくり目を閉じた………。


頬を目に溜まっていた涙が伝った………


バイオハザード 4日目


3人目犠牲者


堀北 みみ


16歳。


化物に噛まれた事によるウィルスに感染により、戦線離脱。
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