Virus
涼「!?」


化物はその車の方に気をとられていた。


ガチャッ!


運転側のドアが勢いよく開けられ、中から何かの組織の制服らしき物を着ている人が銃を構えていた。


?「Get down!!」


その人がそう英語で叫んだ。


Get down…?


何処かで聞いたような……





そうだ!


『伏せろ!』


だっ!


俺は瞳を庇いながら伏せた。


その瞬間


ドカンッ!


と言う銃声と爆発音が聞こえた。


ギャアアアア!!


ビチャッ!


近くに何かの液体が跳ねた。


ジュウ……


コレ……酸か!?


その液体が跳ねた場所が溶けていた。


ズシャッ!


ちらっと後ろを見ると化物の頭部が溶けている。


?「Get in the car quickly!」


その人がまた英語で叫んだ。


瞳「な…なんて?」


涼「Get in the car quickly……。多分……『早く車に乗れ』って言ってる」


瞳「ど…どうする?」


涼「…行こう!」


弾が底を尽きた今、単独で行動するのは危険過ぎる。

俺等は顔を見合わせて車まで走った。
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