Virus
瞳「それでも……ウチ等は前に進みたいと思っています。まだ、仲間も居ますし……折角生き残ってるのに……前に進まなかったら先に逝ってしまった皆に…会わせる顔がありませんから……。そうだよねっ?」


瞳は悲しく笑いながら言った。


そんな瞳を見て……俺の中の怒りが和らいだ。


涼「……あぁ」


祐「強いな……。そうだ所で……お前等は何処に向かおうとしてたんだ?その仲間は?」


俺と瞳はお互いを見て頷いた。


涼「実は……俺等…ペンタゴンに向かっていたんです」


祐「ペンタゴンに?」


俺等は事のすべてを祐騎さんに話した。


何故こんなに話せたのかは分からない。


でも……


祐騎さんは信じても良いような気がした。


涼「―――――ってわけなんです」


祐「ウィルス……」


祐騎は一通りの話を聞いて、親指の爪を噛みながら考えた。


涼「まぁ、仮説なんですが……」


瞳「とにかく、絶対何かがあると思うんです」


すると祐騎さんは「そうか。だったら……俺等の目的は同じようだ」そう言った。


涼「えっ?どういう…」


祐「生き残った俺等が本部に報告したら『今、世界中で起こっている…生き物の凶暴性があがる事件に日本とペンタゴンで極秘で研究されている【ウィルス】が関連しているのを、亡くなる前に堀北捜査官が送った報告書のお陰で判明した。黒崎 祐騎捜査官、針生 流架(ハリュウ ルカ)捜査官…君達は、新たな捜査チームが来るまで先にペンタゴンに向かいウィルスや研究員の詮索を命ずる!』…と言われ…新たな任務を任された」

涼「じゃ…じゃあ?」


祐「あぁ……。目的が同じって事だ。しかも……俺の仲間も、はぐれてしまって地下に居る。もしかしたら、お前等の仲間と会ってるかもしれない」


と言った。
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