Virus
ウチは心臓がばくばくしていた。



よ…良かった…



涼「あ…危なかった…。ありがとう瞳ちゃん。助かったよ」




瞳「う…ううん。涼くんが食べられなくて良かった」



涼「あっ、ヤバい!後ろのゾンビ達が来てる!一回撒いちゃおう!」




そう言うと涼くんはウチの手を掴んで走り出した。走りながら確認をする。




涼「確かこっちに階段があったよね!?」




瞳「うん!2階の西口の階段があるよ!」




涼「よし、じゃあ行こう!」



瞳「…やっぱり不死身なのかな?」



さっきの光景を思い出す。


倒しても倒しても立ち上がられたら精神的にも体力的にもきつい。




涼「イヤ…不死身ではないと思うよ」




階段がある場所まで来て物陰に1回止まる。後ろを見てみるとノロノロと歩いてるゾンビ達が見えたが、こっちには来ない。どうやらうまく撒けたようだ。



瞳「えっ…なんで?」



涼「多分頭が弱点なんだと思う。これも憶測だけど…さっき起き上がってきたゾンビには腹に攻撃したんだ。だから起き上がってきたんだと思う」




「ほら、他のは床に倒れてたまんまだったでしょ?」と付け足す。




もう1度後ろを見てみると確かにさっき倒した奴等は床に倒れてるままピクリとも動かない。
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