Virus
涼「じゃあ、お願いします。俺等も……一緒に連れて行ってもらえませんか?」

祐「それは、構わないが……。お前等がそこまでしなくてもいいんだぞ?ペンタゴンまで行ったら、仲間のヘリで避難して―――」


涼「お願いします」


伊坂が俺の目を真っ直ぐ見た。


瞳「ウチからもお願いします。一緒に戦わせて下さい」


ついに佐野まで、言い出した。


迷いなし……か。


こんな事に巻き込まれて…恐くないわけない。


辛くないわけない。


まだガキなんだから。


それでも、この目をした奴の決意が固い事は祐騎には分かっていた。


あいつもそうだったから。

たく……。


俺は溜め息をついてから「……分かった。ただし……無茶はするな」とだけ言った。


涼「ありがとうございます!」


瞳「本当迷惑かけてすいません…。ありがとうございます」


2人が笑った。


ふっ……


昔の俺等にそっくりだ……。


俺はそう思った。


祐「じゃあ……もう夜中の1時を回った。俺が見張ってるから戦いたいんなら少し寝ろ」


涼「えっ…でも…」


駄々を捏ねているガキ2人に「俺は色々任務を、行なっているから多少寝なくたって平気だ。……つーか、寝ねぇと降ろすぞ」そう言った。


涼「は…はい。すいません」


瞳「ありがとうございます」


祐「分かればいい」


本当…ガキのくせに。


俺は煙草を吐きながら思った。
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