Virus
―数時間後―


カチャッ…カチャッ…


涼「んっ……」


俺は、カチャッ、カチャッという音と持病の不眠症のお陰で目が覚めた。


前の席では、祐騎さんが上着を脱いでノースリーブで銃の手入れ(?)をしていた。


アレ……寒くないのかな…。


てか…祐騎さんって……腕がかなり細いな……


S.D特殊捜査官だから任務とかで体を張っているだろうからもっと筋肉質だと思っていたんだけどな……。

ふと、斜めを見た。


涼「!!」


俺はつい、驚いてしまった。


む……胸がある……?


祐騎はさらしを胸の辺りに巻いていており、パッと見では分からないがほんのすこしだけ膨らんでいる。


S.Dの制服や、口調、声では分からなかったが生身を見ると分かった。


すると、俺の視線に気づいたのか「起きたのか 伊坂。……あぁ、うるさくして悪かった」と言った。


涼「あっ、いえ大丈夫です。とゆーか、祐騎さん……つかぬことをお聞きしますが……祐騎さんってその……女…なんですか?」


俺は心の中にあった疑問をぶつけた。
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