Virus
流「なるほど……」


一通り話を聞いて口に手をやり、考える流架さん。


淳「まぁ、仮説なんですが……」


流「でも、スパイが居るって思ってるのに、よく僕みたいな余所者にそんな事話してくれたね」


夕「それは……」


確かにそうだ。


みみは俺達の中に居るかもしれないって言っていたが、もしかしたらずっとつけてきた奴が居るかもしれないから。


遊「……確かに、そうは思った。銃の扱いに慣れてるし、1人で居たから。だが……アンタみたいな優しい表情をする人が、こんな事しないと思ったのと、S.Dって名前が出たから信用した」


俺は、静かにそう言った。

流「……そっか。そう言って貰えて光栄だよ。…あっ、でも、本当に僕はS.D特殊捜査官だよ」


「ほらっ」とジャケットの背中とS.Dのメンバーカードを見せてくれた。


どうやら、本当にS.D特殊捜査官のようだ。


淳「それにしても……。いくら訓練を受けているとはいえ…女性の方が地下で何をしてたんですか?」


淳志がそう言うと流架さんが「えっ!?」と驚きながら聞き返した。
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