Virus
流「そっか…。じゃあ、早く元の世界戻れるように、俺達がなんとかするよ」


裕「うんっ。よろしく」


今度は心からの笑顔だった。


淳「………」


さっきから、険しい表情を浮かべている淳志。


…大野の話を聞いて、心に来るものがあったのか?


いや……


それとは、なんか違うような気がする…。


遊「……淳志?どうか――……」


俺が気になって、話し掛けようしたのと同時に流架さんが口を開いた。


流「じゃあ、そろそろ行こっか?」


夕「うんっ!」


淳「…そうですね」


遊「!」


淳志の顔からさっきの表情は嘘のように消えていた。

遊「………」


なんだ…?


何か気になる…。


そんな考え事をしてると「ほらっ、宇佐美。行くぞー」と、少し先から大野の声が聞こえた。


遊「あ…あぁ」


遊志は不思議に思ったが時間も勿体なかったので、何も言わずに足を進めた。
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