Virus
裕「間に合って良かった〜」


安堵の表情を浮かべる裕大。


夕「本当良かった〜……。アレ?でも、夕花達もう弾なかったよね?」


不思議そうに尋ねたのと同時に答えは返ってきた。


流「あっ…それは、さっき俺が落とした」


裕「うん。走ってるーちゃんの銃を拾って撃ったんだ」


凄い早業だ……。


流「そっか。ありがとう」

裕「お礼はいいから早く逃げよう!触手の他に、あのあんこうの野郎の目にも撃ち込んでやったから、今あいつ怯んでるはずだよ!」

夕「あんこう?」


夕花は本体を見ていなかったので、あんこうの意味が分からないようだ。


流「! 裕大くん、本体見付けたの!?」


裕「見た。マジで気持ち悪ぃ奴だったよな。今は、奥に引っ込んでったけど……」


裕大の言葉の中には「早く地上に出ないと危険だ」と言う意味が含まれていた。

流「………そうだね。じゃあ、早く地上に出よう。あぁいう奴は大抵光に弱いはずだし」


夕「ダーリン……」


夕花が心配そうに遊志の名前を呼んだ。
< 213 / 426 >

この作品をシェア

pagetop