Virus
祐「……どうやら、ここで間違えないみたいだな」


そこには手紙の通りカードを入れる所と指紋検証をする鍵がついていた。


ピッ…


カードを入れると機械的な声が聞こえてきた。


「タダイマカクニンシテイマス………。カードニンシキカンリョウイタシマシタ」


ウィーン……


目の前にあるドアが開いた。


中は白い廊下になっていて奥にもう1つ頑丈そうな扉がある。


流「よし、これで進めるね」


そう祐騎さんと流架さんが中に入ってウチ等も中に入ろうとした瞬間だった。


ブン……


祐「! 来るな!」


瞳「えっ?」


ウィーン


祐騎さんの言葉と共にウチ等の目の前にさっきの分厚いドアではなく中が見えるが頑丈そうな扉が現れた。

裕「ゆっちにるーちゃん!」


ドアの向こうから2人を呼ぶ。


叩いてもかなり頑丈でビクともしなかった。


2人が居る白い廊下の方になにやらオレンジのレーザーのような物が出てきた。


流「なるほど…。そう簡単には行かせてくれないってわけか」


流架さんが構えながらそう言った。


祐「指紋検証が解除されてるのを奴等が気付かないわけないもんな……。カードだけだとレーザーが作動されるようにセットされてたわけだ」


ウチ等は外に居て大丈夫だが2人は中に居る。きっと映画みたいに一瞬で肉が切れるのだろう。


瞳「祐騎さん!流架さん!」


裕「解除出来ねぇのか!?」

レーザーが動き出したのと同時にまたさっきの声が聞こえてきた。


「レーザーガサドウシマシタ。ナカカラシカ、カイジョスルコトハデキマセン」


遊「嘘だろ!?」


中で解除出来る場所があると言ったら奥しかない。


夕「助けないと!」


ウチ等は必死にドアを叩いたり蹴ったりしたがやはりビクともしなかった。
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