Virus
ゼロは目を瞑った。


するとまた激痛が走る。


涼「グァッ!」


瞳「涼…!」


すると―…


「ピギィ!」


またあの白い化物が出てきた。


涼「グ…ウゥ!」


涼は痛みで歯を食いしばった。


次の瞬間、寄生虫が飛び出してきた。


そのままゼロ右手に絡み付く。


涼「ゲホッ!ゲホッ!」


涼は激しく咳き込んだ。


瞳「涼!涼、大丈夫!?」


瞳は涼を支えた。


ゼ「大丈夫だよ…。君たちは俺の中においで」


寄生虫はゼロの右手の袖から中に入っていった。


ゼ「これで大丈夫。ウィルスのお陰で生命力は強くなってるから。
ウィルスなら後で瞳から抗体を少しずつ貰えば弱まっては行くから。…完全に消える事はないけど…。
もうすぐ爆発する…。あの2人はここのロックを解除するはずだから……すぐここから脱出して」


そう言うとゼロは立ち去ろうとした。


瞳「ゼロ、待って!一緒に行こう!」


瞳はゼロにそう言った。


涼「瞳……」


ゼ「…ゴメン。俺は行けない」


ゼロは静かに呟いた。
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