Virus
瞳「なんで!?」


ゼ「俺は…化物だから…」

ゼロは悲しそうに呟く。


瞳「そんな事ないよ!涼を助けてくれたじゃない!だから、ゼロは化物なんかじゃないよ!」


瞳は叫ぶ。


ゼ「…ありがとう…。でも、俺は…本当に化物なんだ…。感情が…分からなくなってしまった。人を殺すのに…なんの躊躇もなくなってしまった…。由李さんを殺したのだって…俺だ」


涼「お前…が?」


涼の言葉にゼロは頷く。


瞳「それはっ…Jのせいでしょう!?」


ゼ「俺は…ゼロ・キメラだ。02のように…操られてたわけじゃない…。それでも…なんにも感じられなくなってしまった…。瞳の事…好きだったのに…それすら分からなくなった…」


ゼロはポケットからペンダントを取り出した。


お揃いのペンダント。


瞳「えっ…?」


ゼ「会ったら…思い出すかなって思った。でも…駄目だった…。俺はもう人間じゃない。それに…Jがまだ居る……」


涼「やっぱり…Jはまだ生きてるのか!?」


涼は思わず声を大きくして聞いた。
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