Virus
瞳「待って!祐騎さん、流架さん!ゼロは…ゼロは敵ではありません!」


祐「なっ…だが、しかし…」


2人は銃を下ろせなかった。


そうは言われてもゼロはJの側近だ。


そんな2人にゼロは「S.D…か…。それなら安心だな…」と言った。


流「えっ?」


流架が聞き返すがそれには答えずに「2人を…よろしくお願いします…」と言った。


祐「!」


ゼロはそう言うと暗闇に姿を消そうとした。


その瞬間、涼がゼロに言った。


涼「待てよ!まるで、瞳を譲ってやったみたいな言い方しやがって…。いいか、瞳はお前じゃなく俺の事が好きなんだからなっ!」


瞳「涼…」


涼「だから……今度、会う時は…お互い『人間』の時だ!それまで、勝負はお預けにしてやる!でも、そん時は…絶対に負けないからな!」


涼は指を指して言った。


ゼロは最初、驚いたように目を大きくさせていたが、やがてふっと笑って闇の中に消えていった。


流「良かった…。正直、もうあんなのと戦う体力は残ってないからね…」


流架は安心したように言った。


祐「行くぞ…時間がない」

祐騎の言葉に2人は頷いた。


ガチャッ…


扉が開いた。
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