Virus

ﾌﾞﾜｯ！


風が吹いている。


辺りは明るくなってきていた。


流架がヘリポートの真ん中まで行って信号弾を撃った。


ﾋﾟｭー…ﾊﾟｧﾝ


花火のように上がった。


すると、ヘリの羽の音が聞こえてきた。


ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ…


祐「なんとか間に合った…な」


段々ヘリが近付いてくるにつれ音が大きくなる。


ヘリが真上にまできた。


ﾊﾟｶｯとヘリのドアが開いた。


そこから隊員の人が顔を出した。


「大丈夫か!?今すぐ梯子を下ろす！」


流「頼む！急いで！」


ｽﾙｽﾙ…


梯子が下ろされる。


祐「流架、お前が先に行け…。その後に佐野、伊坂で最後に私が行く…私は負傷しているから…遅いからな」


祐騎がそう言った。


流「…分かった。じゃあ、俺の後にすぐ来てね」


流架はそう言って梯子を上る。


そのすぐ後ろを瞳が行く。

涼「祐騎さん、大丈夫ですか？」


祐「平気だ…これくらい上れる…」


いかにも辛そうだが、その言葉を信じる事にした。


涼も梯子に足をかける。


その後に祐騎が上る。


祐(時間が…ないな…)


上を見ると流架はもう着きそうだ。


祐「流架…！浮上させた方がいい…爆発までそんなにない…」


流「えっ!?でも…」


祐「私なら平気だ…伊坂。少し煽られるが…大丈夫か？」


涼「俺なら平気です」


祐「じゃあ、頼む」


流「分かった」


流架は先に機体の中に入った。


「流架！平気か!?」


隊員が話しかける。


流「俺は大丈夫…。それより、機体をあげてだって。爆発まで時間がないんだ」

「高度を上げるんだな？分かった！」


すると、機体は段々上昇し始めた。


瞳も機体の中に入った。


流「瞳ちゃん！大丈夫？」

瞳「ウチは大丈夫です」


瞳はそう言った。