群青色の空に
四、
好いている?
慕っている?
私を?
「こ、琥珀さん。」
妙な沈黙の中、驚いたように幸はつぶやいた。
「あの・・瑠璃様にご冗談を申されるのは・・」
「冗談?私は」
顔をしかめると琥珀は瑠璃の方を見た。
「そなたとの無駄な時間に付き合ってる暇はない。」
もうよい、と瑠璃はわずらわしそうに呟いた。
「そう仰っているので、琥珀さん」
やんわりと幸は言うと、引き取りを願った。
しかし琥珀はさらに口を開く。
「昨日、はじめて貴方を見たとき、
私は胸が高まりました!
このような気持ちになったのは」
後ろから聞こえてきた音に
琥珀は途中で言葉をつぐんだ。