群青色の空に
「何か用か。」
貴重な自由な時間に邪魔をされ
瑠璃は苛立っていた。
「もうじき、新しい使用人が着くようなので
そろそろ、お入りください。」
「着いたとしても、まず千代と
話すのだろう?
ならば、まだ良いではないか。」
瑠璃の言葉に世哉からの
返事はなかった。
不思議に思い、
世哉が居た方を振り向くと
そこに世哉の姿はなかった。
気を遣ってくれたのだろうか。
それともただ、関心がないのだろうか。
どちらにしても一人にしてもらえたのは有難かった。