群青色の空に

「何か用か。」



貴重な自由な時間に邪魔をされ

瑠璃は苛立っていた。



「もうじき、新しい使用人が着くようなので
そろそろ、お入りください。」


「着いたとしても、まず千代と
 話すのだろう?
ならば、まだ良いではないか。」




瑠璃の言葉に世哉からの

返事はなかった。



不思議に思い、

世哉が居た方を振り向くと

そこに世哉の姿はなかった。



気を遣ってくれたのだろうか。

それともただ、関心がないのだろうか。

どちらにしても一人にしてもらえたのは有難かった。







< 6 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop