feather ~海の彼方~


「準備できた?」

「うん。完璧」

「じゃあ、行こうか?」

「うんっ」


すっ、と差し伸べてくれた手をしっかりと握り返す。

ポケットに手を入れていたせいか、カイの手はとても温かかった。


「カイの手、温かいね」

「お姫様をエスコートしなきゃいけないからね」

「じゃあ、カイは王子様だね」


そんな掛け合いに笑い合いながら。

カイの見事なエスコートで車に乗り込む。



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