feather ~海の彼方~
「俺達って気が合うんじゃね?」
「お前と気が合っても嬉しかねーけど、同じ女を好きになったくらいだからな」
そう言うと二人は、また笑いだした。
「じゃあ、俺は行くわ」
「さっさと行け」
「ひでーな」
マヒロはくすくす笑うと、少し真面目な顔になった。
「俺がこんなこと言うのも変だけどさ。ソラを幸せにしてくれよ」
「分かってるよ」
「泣かせたら取り戻しに来んかんな!!あぁ、それと……」
マヒロはカイに近づくと、耳元で何か囁いた。
「なっ…!?お前……!!」
「じゃーな!!またどこかで会おーぜ!!」
驚いた顔のカイに、得意そうな顔で笑ったマヒロは、手を上げながら走り去った。