feather ~海の彼方~




「ねぇ、ソラちゃん。ピアノは弾ける?」

唐突に、カイさんが私に聞いた。


「ピアノ?弾けるよ。」

「じゃあ、弾いてみない?」

「今!?」

「うん。いま」


そう言ったカイさんは、リビングの隅を指さした。

このリビングを挟むようにして設計された二つの部屋。

その右側の部屋の扉を、開く。


それから、手招きして私を呼ぶ。



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