満天の星空に



「……そう?じゃ、早く降りてらっしゃい?」



「うん…。」



お母さんがタンタンと階段を降りていく。


はぁ……憂鬱。なんて思いながら、あたしもシャッとカーテンを開けた。




晴れだわー……


はぁ……

あたしの心は雨ですけどねー……



そうおもって目線を下に向けた時。




「………悠?」




窓の外に……自分のうちの玄関から出てる悠が見えた。



え?あたし、そんなに起きんの遅かった?


いやいや、時計は7時30分を指して、まだ悠との待ち合わせの時間じゃない……




……もしかして、避けられてる?




ふいに、手のひらが汗ばむ。



目の前が真っ暗になる。




あたし………


嫌われた?





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