満天の星空に
やがて学校外へ出て、悠を見失ってしまった。
どこ?
どこ?
十字路の真ん中で、首を回しても悠は見当たらない。
悠って……よく、どこ行くっけ?
悠が好きな場所……?
だめだ、わかんない。
いつもあたしが行きたい所ばっかだったから……悠がどこ行きたいかなんて……わかんない。
でも!止まっててもしょうがないし……
『悠は行きたい場所とか……好きな場所とかないの??』
……あ
一回、聞いたことがあった。
『えー……季里の好きな所はオレも好きだよ?』
『んじゃ、あたしの好きな場所ぬいて考えたら?』
『んー?そんなに知りたい?』
『うん。』
『んじゃあ、季里だけに教えてあげる。』
『うん♪』
『オレの好きな場所は―――…………』
思い出した。
あそこだ。