満天の星空に
「じゃな〜」
「んー」
(クラスがちがうので)悠と廊下で別れた。
自分の教室に向かうとき、理穂が見えたから、あたしは理穂に抱きついた(どっちかってゆーと突進した、に近い)。
「理穂〜っ!聞いてよーっ!」
「騒がしいやつだなぁ! 朝っぱらから何〜!?こちとら眠い……何それ」
話している途中で手紙の存在に気付いたのか、理穂は、女子の集会所(と書いて女子トイレと読む)にあたしの手をひいて、連れてった。
「くっ……わーーしく、説明してもらえるかな??」
理穂……目がマジだよ。
「なんか……靴箱の中に入ってた」
「誰から!?」
「わかんない……。まだ内容見てないし…」
そう言いながら、あたしは手紙の封を開けた。
「読んで、読んで!」と理穂が急(せ)かす。
あたしは手紙の内容を読み上げた。
「……『井上季里様
今日の放課後、第二音楽室に来てください。来るまで待ってます。』…だって」
「誰から!?」