一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
ちょっと控えめな感じだけど、その辺にたってたら普通にかっこいいと思う。
「なんですか…?」
「私…こういう者です。」
ズボンのポケットから慣れた手つきで名刺を差し出してきた。
「ジャパン…ハイツ事務所?」
名刺の上のほうに書いてあった名前を読み上げる。
なにやらモデル事務所の人らしい…。
「はい。
山崎 明 (ヤマザキ アキラ)
と申します。
実はですね──────。」
…はい??
「お願いできないでしょうか?」
「ちょっと…親に相談してみても…いいですか?」
頭が混乱してよくいまの状況も読み込めてない…。
「はい。
返事は今週末の土曜日にこちらにある番号に電話してください。
それでわ…失礼いたします。」
男の人はあたしに一度頭を下げてあたしの前からいなくなった。
あたしもそれを見送ってから、なにも買わないで家に帰ることにした。