一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
その方が浅木さん楽だよね!
「浅木さん!
一緒に帰ろう?」
あたしが声をかけると、一瞬躊躇った顔を見せたが、頷いてくれた。
「未来ちゃん、受け渡ししますね!」
浅木さんは頷くだけで、言葉を話そうとしない。
会話したいのにな…。
家が近いため、会話をしないまま家に着いた。
「待っててください。」
浅木さんを待たせて、家のなかへ入る。
未来ちゃんを呼んで、一緒に外へ出た。
「ママ!」
外へ出た瞬間、浅木さんの胸へ飛び込んだ。
よっぽど心配していたのか、浅木さんも未来ちゃんを抱き締める。
「心配したんだからね!?」
「ごめんなさい。」
母子の会話にしかきこえなくもない。
浅木さんはあたしに一礼すると、未来ちゃんと一緒に姿を消していった。
「さて、あたしも中に入りますか!」
ドアを開けて、家のなかに入った。
この時はまだ知らなかった。
秀や咲希ちゃんが何をそんなに心配していたのか…。
カシャカシャ───カシャッ。