一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
「何を泣くことがある?
俺と付き合うだけでいいんだ。」
そう言いながら、あたしの頬を伝う涙をペロリと舌で舐めてくる…。
舐められた瞬間、全身に鳥肌が立った。
「───ッ!!」
怖くて声も出なくなってしまった…。
その時。
─────ガラ。
ドアが…開いた。
「美姫〜そろそろ終わっ…。」
「しゅ…ぅ…。」
教室に入ってきたのは、秀だった。
助かったと思った。
「お前…美姫を離しやがれ!!!」
秀が先生に殴りかかる。
その衝撃で、あたしは先生の腕から解放された。
安心して、その場に座り込む。
「お前教師だろ!?
生徒に手出してんじゃねーよ!
今後…美姫に指一本でも触れてみろ…。腕がなくなるぜ?」
言葉にできないような目で、先生を睨み付け、秀はあたしをおぶって教室を後にした。
しばらくして、家に着いた。
あたしを部屋に連れていくなり、真っ先に抱き締めてくれた。