一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
「うわぁ〜!美姫チ〜ン!」
─────ガバッ。
「うわぁ!」
翔くんに正面から抱きつかれて、変な声がでる。
「罰ゲームなんてやぁ〜だ!」
駄々をこねる翔くん。
…なんか、未来ちゃんみたい。
「大丈夫大丈夫。
そんなひどいことにはしないよ!ね?」
半泣きの翔くんを慰める。
「…おい。
三秒以内に美姫から離れないと、罰ゲームが増えるぞ?」
ものすごい睨みをきらして翔くんのことを見下す秀。
な、なんか…あたしが睨まれてる感じがするのは…気のせい?
「…ヒィ!すいませんでした!」
勢いよくあたしから離れる翔くん。
それを満足そうに見つめる秀…。
なんなんだ…この上下関係は。
「大丈夫か?昨日のやつで、怖くなかったか?」
スッとあたしに寄ってきて、皆に聞こえないよように呟く。
心配してくれたんだ…。
「大丈夫だよ!もう平気!」
心配かけないように笑顔で答える。
そんなあたしを見て、秀も笑顔になって、あたしの傍を離れた。