一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
うぅ…。
もしかしたら助けてくれるかも!
かすかな希望を胸に龍くんのほうをみる。
「さぁ!皆で泳ごう!」
…ですよね。
期待したあたしがバカでした。
片足だけじゃ進めないかな??
「………無理!」
異常に疲れる。
─────フワッ。
「なに一人で遊んでんだよ。
足つってんだろ?
じっとしてろ。」
あたしを抱き抱えてくれたのは、秀様でした。
「うぅ…。ありがとう…。
龍くんったら、ちっとも助けてくれないんだよ!?」
嫌になっちゃうよ。なんていいながら秀に捕まる。
「なんかあったら必ず俺を呼べ。どこにいたって、お前が呼んだら、俺が飛んで行くからよ。」
ニカッと笑う秀…。
どっからどうみても、好青年にしか見えないのはあたしだけだろうか…。
「あれ、返事は?
返事がないと…落としちゃうよ?」
あたしはブンブン首を上下にふった。
前言撤回。
好青年というマスクをつけた、立派な悪魔だ…。