一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
16.新学期
皆で海に行った日から、もう何日もたって、いよいよ今日から新学期…。
できることなら学校に行きたくない…。
いくら副担だからといって1日に何回もすれ違ったりするし、挨拶だってする。
「美姫?」
秀に呼ばれて上を向く。
心配そうにあたしの顔を見てる。
「やっぱり休むか?」
「ううん!!!大丈夫だよ?」
首を左右にブンブン振る。
福澤先生の一件を知ってるのは、秀と咲希ちゃんだけ。
人に言うようなことじゃないし、言いたくもない…。
心配と迷惑ばっかかけてらんないでしょ!!
「ほら。行こう!」
あたしは秀の手をひいて走りだす。
先生と関わらなければ何も起こるわけないよね?
ましてやたくさんの生徒がいるのに…何もできない…よね。
そう思いながらあたしは学校に向かった。
学校に着いてからはいつも通り校長先生の長い話があって、今日は終わった。
明日から授業だ〜…やだな〜。そんなことを思いながら、下校した。
この時のあたしは、自分の考えがいかに甘かったのかをわかってなかった…。
─────カシャカシャ。