一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
嘘。
ちゃんとできるはずがない…。
ずっと肌を触られて、集中できるわけないじゃん…。
すごい怖かったんだよ?
でも、もう心配はかけないって決めたんだもん。
何事もなかったように振る舞おう。
…でも………。
───────ギュッ。
「美姫!?」
あたしは秀に抱きついた。
このぐらい、いいよね?
こうやって、秀の存在確かめないと…あたし壊れちゃうよ?
「なんかあった?」
秀が心配そうに、抱きついたまま顔を上げないあたしに声をかける。
「補習疲れた…。充電させて。」
さらに強く秀を抱き締める。
怖かった…怖かった。
でも…秀がいてくれれば、安心できるんだ…。
あたしを手放さないでくれたら…あたしは辛い補習にも耐えられる…。
「ッギャ!」
いきなり持ち上げられて変な声出しちゃった…。
「お姫様…充電切れでしたら、もっといい方法がございます。」
あたしをお姫さま抱っこして、二階に連れていく秀。