一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜



跡を消そうとしたなんて言えるわけがない…。




「そうか…じゃあ他の場所にするしかないなぁ…。」



そう言うと、今度はあたしの制服のボタンを外し始める。



…嘘………。




先生はたしの胸元に紅い跡をくっきり残した。



だめだ…お風呂でこれだけ消したに…どんどん増えてっちゃうよ。




消しても消しても、いろんな場所に出来ていく跡。




どうすればいいの?誰か…助けて。




誰かにそう投げ掛けたとき…。




───────ガラ。




「失礼します。
…おや?お邪魔でしたか。福澤先生?」



「ゆぅた…にぃ……。」



あたしの投げ掛けを待ってたかのように、悠太兄は図書室のドアを開けて中に入ってきた。



「福澤先生…ちょっといいですかね?」



福澤先生を呼び出して、一旦図書室を出ていった。





数分後、福澤先生が戻ってきた。



でも、明らかに様子が変。なんかすごく焦った様子。



「佐藤。悪かった。
今まで撮った写真はすべてこの中にある。
コピーもなにもしてないから消してもらってかまわない。
補習も明日からは無しだ。ほんとに悪かった。」






< 228 / 269 >

この作品をシェア

pagetop