一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
「ちょッ…!!…秀?」
いきなりのことで戸惑ってしまう。
秀は何も言わないでただあたしを強く抱き締める。
どうしたんだろ?
なにかあったのかな…。
聞きたいけど…今はそっとしておこう。
そう思ってあたしも秀の体に腕を回して強く力を入れた。
「…────……。」
「ん?」
秀がモゴモゴなんか言ってる。
声がこもっちゃってて何言ってるかわからない…。
「…疲れた。」
秀が顔を上げてあたしを見上げてくる…。
相当疲れてるのか、目が細くなっててなんだか眠そう。
と、ゆーか…。
秀に抱きつかれたときから薄々感じてたのだが…。
「秀…香水かなんかつけた?」
先程からプンプン匂ってきてる香水の香り。
正直きつい…。
秀は普段香水なんかつけてないよね!?
香水なんかつけなくても、十分いい香りするもん!!
なんかあまーい香り♪
ついつい離れるのが惜しくなる。
だけど今は…ちょっと距離をおきたい。