一気に三人!?〜増えた家族は王子様!?〜
「……………。」
あたしの質問に答えず再び顔を埋める。
なんか隠してるな…?
「香水つけたの?」
顔は上げないで首を横に振る秀。
「じゃあ…浅木さんとなにかあった?」
「……………。」
反応がない。
やっぱりこの匂いは浅木さんのだったんだね…。
「浅木さんと何があったの?
怒らないから言って?」
なるべく優しく声をかけて頭を撫でる。
子供をあやすみたいでちょっと笑えてくる…。
すると、秀が再び顔を上げた。
「…抱きつかれた。……。」
ムスッと機嫌悪そうに呟く。
「それだけ?」
あたしが問い掛けると秀はそっぽ向いちゃった。
そっぽ向くわりにはあたしから離れないんだね…。
あ、いいこと思いついた!
「言わないと…離れるよ?」
そう言いながら秀を抱き締めていた腕の力を緩める。
「!!!!!
わかった…言うから離れるな。」
あたしを強く抱き締めて口を開き始める。