そして誓いの言葉を絆に
涼はペコッと頭を下げた。



「初めまして。美雪さんの副担任で女子バスケ部の顧問をしております、沖野涼と申します」



お母さんは、そう挨拶する涼を無言で見ていた。



えっ? 何? なんで?

お母さんは初対面の人の挨拶を、無視するような人じゃない。

何か気に障る事、言った? 極々普通の挨拶……だったよね?



涼は下げていた頭を上げて、お母さんの顔を見ると……ニッコリと笑った。



うわっ、涼、チャレンジャーだよっ! お母さん、無反応なのに……そんな笑顔見せるなんて。

内心、私は半分パニックしていた。



その時。

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