そして誓いの言葉を絆に
「なんだよ、おまえ、改まって『こんばんは』なんて……いつもは『お待たせ~』とか言うくせに」



うっ、涼のバカっ!

私は助手席に座りながら、涼の肩をペシッと軽く叩いた。

涼は私の顔を見て、クスクスと笑い続けた。



もうこの際、涼は無視っ!

私はクルッと後部座席の方に、体の向きも一緒に振り返った。

薄暗い車内だけど、外灯の明かりで弟さんの顔が見えた。



「あっ」



ドキッ

一瞬、僚二にダブって見えて、心臓が鳴った。

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