女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
ダンッ!
チャラ男があたしの目の前にしゃがみ、片手を跳び箱に付ける。
「ちょっと…離れてよ!」
顔と顔の距離が近い!
ぐっとチャラ男の顔を退かすように押す。
「痛いんだけど…」
そう言ってあたしの手をギュッと掴む。
「痛っ…!離して!」
掴まれてない方の腕で顔をはたこうと振りかざす。
パシッ!
たけど、頬に当たる前にまた掴まれてしまった…。
「ふぅ…。危ね~相変わらず気強いね?」
そう言って余裕の笑みを見せるチャラ男。
『煩い!離してよ!この変態男!』
キッと睨み付ける。
「変態とは失礼だね~。…じゃあその言葉通りご期待にそいますか…」
そう言って、ニヤッと笑ったチャラ男に背筋が凍る。