女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

「ねぇ、やばくない…?」


ぼーっと頭が働いてない状態で居ると入り口の方に小野と取り巻き2人が青ざめた顔で立っていた。

まだ居たんだ…。

そんな事を冷静に思う自分が居る。

再び殴りあってる2人に目を向けると…

ヤバい……

佐伯の目が尋常じゃない。

ひたすらチャラ男殴ってる。

このままじゃ…

『やめ…止めて佐伯!!』


上半身だけ起こした状態で思い切り叫んだ。

ピタッと佐伯の動きが止まる。


「梨優…」

『もう良いから…』

「でもこいつっ…!」

『良いから!!』


このままだと殺しちゃうよ…。

あり得ない位チャラ男はムカつくけど、佐伯を犯罪者にする訳にはいかない。



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